検証ノート
公開 251 記事 比較表つき 210 本 横に並べた数 中央値 5 件・最多 16 件 紹介料で結論を変えない
検証 ・ 捨てる・整える

ミニマリストのキッチンに必要なものは?国が金額を出した7機器で考える

資源エネルギー庁の省エネページには、台所の機器が7つ並んでいます。金額が出ているものと出ていないものを分けると、どれを置くかの優先順位が見えました。

比較表で13件を横に並べた
調べ方を開示
ミニマリストのキッチンに必要なものは?国が金額を出した7機器で考える

価格・プランは2026年1月時点の各社公式サイトの表示にもとづきます。最新の金額は各社の公式サイトでご確認ください。

調理台の上に何を置くかを、感覚で決めていた。国がどの機器に値段をつけているかを見たら、順番が変わりました。

結論

資源エネルギー庁が台所として挙げている機器は7つ。金額が最も大きいのは電気ポット(年約3,330円)で、次が冷蔵庫の設定温度(年約1,910円)です。器具の数を決める前に、この2つの使い方を変えるほうが根拠のある一歩になります。※資源エネルギー庁「省エネポータルサイト」キッチンで確認

一人暮らしの台所まわりは、一人暮らしのリアル(全まとめ)にまとめています。

この記事の調べ方

確認した情報源
資源エネルギー庁「省エネポータルサイト」の家庭向けページ、キッチンの項(7機器がそれぞれ「省エネレッスン」と「省エネ行動と省エネ効果」の2欄で構成されている)
やったこと
7機器のうち年間金額が示されているものを抜き出し、大きい順に並べ替えた。金額が示されていない機器は、代わりに何が書かれているかを写した
確認日
2026-08-19(当日にページを取得して本文と照合)
していないこと
自宅の消費電力・ガス使用量を測っていない。調理器具(鍋・包丁・食器)の適正数についての検証もしていない。国の資料にその記述が無いため

金額の大きい順に並べ替えると

ものが少ないキッチンの調理台

資源エネルギー庁の省エネポータルサイトのキッチンのページから、金額が示されている項目を抜き出しました(出典:資源エネルギー庁「省エネポータルサイト」キッチン、2026-08-19閲覧)。

機器行動年間の金額
食器洗い乾燥機手洗いから切り替え(1日2回・365日の前提)約6,470円
電気ポット長時間使わないときはプラグを抜く約3,330円
冷蔵庫設定温度を「強」→「中」約1,910円
ガス給湯器設定温度を40℃→38℃約1,430円
冷蔵庫壁から適切な間隔で設置約1,400円
冷蔵庫ものを詰め込みすぎない約1,360円
電子レンジ果菜の下ごしらえをガスコンロから置き換え約1,000円
電子レンジ葉菜の下ごしらえをガスコンロから置き換え約940円
電子レンジ根菜の下ごしらえをガスコンロから置き換え約860円
ガスコンロ強火→中火(水1Lを沸騰・1日3回)約390円
冷蔵庫無駄な開閉はしない約320円
冷蔵庫開けている時間を20秒→10秒約190円
炊飯器長く保温しない・タイマー予約・プラグを抜く記載なし

単体の機器で最大なのは電気ポットの年約3,330円です。食器洗い乾燥機の6,470円は「手洗いからの切り替え」で本体購入を伴うので、置いてあるものの使い方を変える打ち手としては電気ポットが先頭に来ます。

ここだけ

電気ポットの3,330円は「保温をやめて、都度沸かす」だけの差。買い替えも処分も要らない。

電子レンジは、減らす対象ではなく寄せる先

台所を減らす話になると、電子レンジは真っ先に候補に挙がります。ただ国の資料での扱いは逆でした。

電子レンジの項に書かれているのは「煮込み料理の野菜はチンしてから鍋へ。煮崩れも少ないようです。中までしっかり火を通したい時は、焦げ目をきれいにつけたあと、電子レンジへ。ガス代の大幅節約になります」。ガスコンロの代わりに使う機器として置かれています。

食材ガスコンロ電子レンジ差
葉菜(ほうれん草・キャベツ)ガス8.32㎥・約1,350円電気13.21kWh・約410円約940円
果菜(ブロッコリー・カボチャ)ガス9.10㎥・約1,470円電気15.13kWh・約470円約1,000円
根菜(ジャガイモ・里芋)ガス9.48㎥・約1,540円電気22.01kWh・約680円約860円

条件は「100gの食材を、1Lの水(27℃程度)に入れ沸騰させ煮る場合と、電子レンジで下ごしらえをした場合を比較(365日、1日1回使用)」。毎日下ごしらえをする前提の数字なので、そのまま自分の暮らしに当てはめないでください。ただし向きは明確です。電子レンジは省エネの側に置かれています。

炊飯器だけ、金額が無い

棚に並べた最小限の調理道具

7機器を1つずつ見ていくと、炊飯器にだけ年間金額がありませんでした。代わりに置かれているのが時間の目安です。

「ごはんを炊飯器で保温するのは、4時間までが目安です。保温のためのエネルギーより、電子レンジで温め直すエネルギーの方が少なくなります」。金額が出せなかったのか、出す必要がないと判断されたのかは資料からは分かりません。分かるのは、他の6機器と書きぶりが違うということだけです。

数から入らず、金額のついた行動から入る

「ミニマリストのキッチンに必要なもの」を数で決めたくなります。鍋は1つ、包丁は1本、というように。ただ国の資料に、器具の適正数はどこにも書かれていません。あるのは機器ごとの使い方の話だけです。

だから根拠を持てる順番はこうなります。まず金額のついた行動をやる(電気ポットの保温をやめる/冷蔵庫の設定を下げる/下ごしらえを電子レンジに寄せる)。そのうえで、実際に使わなかったものを外す。先に捨てると、使わなかったという事実を作れません。

個別の判断はミニマリストに冷蔵庫はいらない?、一人暮らしに炊飯器はいらない?、ミニマリストに食洗機はいらない?にまとめています。

よくある質問

国の資料に載っている台所の機器は何ですか?

資源エネルギー庁の省エネポータルサイトのキッチンのページに並ぶのは、冷蔵庫・ガス給湯器・電子レンジ・炊飯器・電気ポット・ガスコンロ・食器洗い乾燥機の7つです。この7つが、家庭の台所でエネルギーを使う機器として扱われています。

電子レンジは省エネの側ですか、無駄の側ですか?

省エネの側です。資源エネルギー庁は野菜の下ごしらえをガスコンロから電子レンジに変えた場合の節約額を、葉菜で年約940円、果菜で年約1,000円、根菜で年約860円としています。「煮込み料理の野菜はチンしてから鍋へ」とも書かれています。

電気ポットは置かないほうがいいですか?

国の資料で金額がいちばん大きいのは電気ポットです。満タンの水2.2Lを沸騰させ1.2L使用後に6時間保温した場合と、プラグを抜いて再沸騰させた場合の比較で、年約3,330円の差とされています。置かない判断でも、保温をやめる判断でも、同じ側に効きます。

ガスコンロの火力は結果に影響しますか?

します。水1L(20℃程度)を沸騰させるときに強火から中火にした場合、1日3回で年間ガス2.38㎥・約390円の節約とされています。「炎がなべ底からはみ出さないように調節」という表現で書かれています。

調理器具を減らす基準はどう作ればいいですか?

国の資料に器具の数の基準はありません。あるのは機器ごとの使い方の話だけです。ですから数を先に決めるより、金額が示された行動(保温をやめる・設定温度を下げる・電子レンジに寄せる)を先にやり、それでも使わなかったものを外す順番のほうが根拠を持てます。

編集部の見解

台所を減らすなら、まず電気ポットの保温をやめる。上の表で単体の金額が最大で、しかも何も買わずに今日できる。

国の資料を金額順に並べたとき、いちばん上に来たのは食器洗い乾燥機でしたが、あれは本体を買う話です。買わずに変えられるものだけで見ると電気ポットが頭一つ抜けていました。ミニマリストの文脈では電気ポットは目立たない存在ですが、数字はそう言っていません。

この見解が当てはまらない人:そもそも電気ポットを置いていない人には当てはまりません。その場合は冷蔵庫の設定温度が先頭になります。オール電化でガスコンロが無い住まいも、電子レンジへの置き換えの前提が変わります。

根拠:資源エネルギー庁「省エネポータルサイト」キッチンの7機器の記載(2026-08-19閲覧)。金額の大小の並べ替えは編集部が行いました。金額はいずれも国が示す前提条件つきの試算であり、各家庭の実測値ではありません。編集部は自宅で計測していないため、実際の削減額については立場を取りません。

この記事のまとめ

  • 国が台所として挙げる機器は7つ(冷蔵庫・ガス給湯器・電子レンジ・炊飯器・電気ポット・ガスコンロ・食洗機)
  • 買わずにできる打ち手で最大は電気ポットの保温をやめる年約3,330円
  • 電子レンジは減らす対象ではなく、ガスコンロから寄せる先として書かれている
  • 炊飯器だけ金額が無く、代わりに「保温4時間」の目安が置かれている
  • 器具の適正数は国の資料には存在しない。数から入らず行動から入る

出典・参考(すべて2026-08-19閲覧)

  1. 資源エネルギー庁「省エネポータルサイト|家庭向け省エネ関連情報|無理のない省エネ節約|キッチン」 https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saving/general/howto/kitchen/index.html

文・シュン

Webとデータの仕事をしているエンジニア。広告運用・GA4・AI活用が日常で、数字で意思決定する癖がある。生活用品も同じやり方で、公式情報と実売データを調べてから選ぶ。記事の作り方と確認していること