検証ノート
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一人暮らしの湯船はもったいない?同じ5㎥で料金が3.6倍違う

東京23区の水道料金は使うほど単価が上がる仕組みです。湯船をやめて減る水量は同じでも、もともとの使用量が10㎥の人と20㎥の人では、下がる金額が3.6倍違いました。

比較表で6件を横に並べた
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一人暮らしの湯船はもったいない?同じ5㎥で料金が3.6倍違う

価格・プランは2026年1月時点の各社公式サイトの表示にもとづきます。最新の金額は各社の公式サイトでご確認ください。

湯船にお湯を張るたびに、これ何円ぶんなんだろうと考えてしまう。考えたところで答えが出ないので、料金表を開いて計算しました。

結論

湯船をやめて下がる金額は、もともとの使用量で3.6倍変わります。東京23区の水道料金は使うほど単価が上がる仕組みで、同じ5㎥を減らしても月10㎥の人は約330円、月20㎥の人は約1,190円(いずれも税抜)。もったいないかどうかは、自分の検針票を見ないと決まりません。※東京都水道局の料金表と使用量の公表値で計算

一人暮らしの光熱費まわりの判断は、一人暮らしのリアル(全まとめ)にまとめています。

この記事の調べ方

確認した情報源
東京都水道局「水道料金・下水道料金の計算方法(23区)」の料金表(水道は平成17年1月1日から適用、下水道は平成10年6月1日から適用)と、同局「水の上手な使い方」の用途別使用量
やった計算
一般用13ミリの料金表に沿って、月10㎥と月20㎥の2ケースで、5㎥減らしたときの水道料金と下水道料金の差を積み上げた
確認日
2026-08-19(当日に両方のページを取得して料金表を書き写した)
していないこと
自宅の検針票を公開していない。ガス代は計算に入れていない。23区以外の料金体系も見ていない

水道料金は、使うほど単価が上がる

お湯を張った浴槽

先に仕組みを押さえます。東京23区の水道料金は、使った量が増えるほど1㎥あたりの単価が上がる形になっています。一般用・呼び径13ミリの場合はこうです(出典:東京都水道局「水道料金・下水道料金の計算方法(23区)」、2026-08-19閲覧)。

使用量の段水道の従量料金下水道の料金
基本料金860円/月0〜8㎥は560円(定額)
1〜5㎥0円(上の560円に含まれる)
6〜10㎥1㎥につき22円9㎥から1㎥につき110円
11〜20㎥1㎥につき128円1㎥につき110円
21〜30㎥1㎥につき163円1㎥につき140円
31〜50㎥1㎥につき202円1㎥につき170円

6〜10㎥の段は22円、11〜20㎥の段は128円。同じ1㎥なのに、5.8倍ちがいます。この段差が、この記事の話の全部です。

ここだけ

減らした水は、いつも「いちばん上の段」から消える。だから同じ量を減らしても、人によって効き方が変わる。

湯船をやめた5㎥は、どこから削られるのか

東京都水道局は、お風呂の残り湯を一般家庭で約180リットルとしています(出典:東京都水道局「水の上手な使い方」、2026-08-19閲覧)。0.18㎥を月30回で5.4㎥。ここでは分かりやすく5㎥として計算します。

ケース湯船あり湯船なし下がる金額(月・税抜)
月10㎥使う人水道970円+下水道780円水道860円+下水道560円約330円
月20㎥使う人水道2,250円+下水道1,880円水道1,610円+下水道1,330円約1,190円

同じ5㎥を減らして、330円と1,190円。3.6倍の差です。

理由は段のどこを削るかにあります。月10㎥の人が5㎥減らすと、削られるのは22円の段と、下水道の110円の段の2㎥ぶんだけ。1〜5㎥の従量料金は0円なので、そこに入った水はもともとタダで数えられています。一方で月20㎥の人は、128円の段を5㎥まるごと削ることになります。

「湯船をやめれば水道代が下がる」という話は、下の段にいる人にはほとんど効きません。

シャワーに替えると、何分までなら得なのか

シャワーヘッドから出る湯

湯船をやめる代わりにシャワーを浴びるなら、そちらの水量も見る必要があります。東京都水道局の数値では、シャワーは3分間流しっぱなしで約36リットル、1分間に約12リットルです。

入り方1回の水量湯船との比較
湯船(残り湯)約180リットル—
シャワー5分約60リットル湯船の3分の1
シャワー10分約120リットル湯船の3分の2
シャワー15分約180リットル湯船と並ぶ

1分12リットルで割ると、15分で並ぶ計算になります(目安)。シャワーを出しっぱなしで15分以上使う人は、湯船をやめても水量が減りません。髪を洗いながら止めない人は、ここに引っかかります。

なお、東京都水道局が書いているのは「残り湯は約180リットル」であって「1回に張るお湯が180リットル」ではありません。実際に張った量は、それより少し多いはずです。

この計算に入れていないもの

正直に書いておきます。ここで計算したのは水道料金と下水道料金だけで、ガス代は入っていません。湯船をやめればお湯を沸かすぶんのガスも減りますが、給湯器の種類と設定温度で変わるので、料金表だけでは出せませんでした。

それと、この料金表は東京23区のものです。逓増制そのものは多くの自治体が採っていますが、段の刻みも単価も揃っていません。自分の市区町村の料金表を見ないと、上の3.6倍という差は当てはまりません。消費税も別です。

光熱費全体をどう見るかはミニマリストは家計簿をつけない?のほうで、単身世帯の費目別支出から整理しています。

よくある質問

湯船をやめると水道代はいくら下がりますか?

もともとの使用量で変わります。東京23区の料金表で計算すると、月10㎥使う人が5㎥に減らした場合は水道と下水道の合計で月約330円、月20㎥の人が15㎥に減らした場合は月約1,190円です(いずれも税抜)。減らした量は同じ5㎥でも、3.6倍の差が出ます。

なぜ同じ量を減らしても金額が違うのですか?

東京23区の水道料金が逓増制だからです。一般用13ミリの場合、1〜5㎥は0円、6〜10㎥は1㎥につき22円、11〜20㎥は128円、21〜30㎥は163円と段が上がります。使用量が多い人ほど、減らした5㎥は高い段から削られます。

湯船とシャワーではどちらが水を使いますか?

東京都水道局によると、お風呂の残り湯は一般家庭で約180リットル、シャワーは3分間流しっぱなしで約36リットル(1分間に約12リットル)です。この数値で単純に割ると、シャワーを15分ほど流しっぱなしにすると湯船と同じ水量になる計算になります。

ガス代は含まれていますか?

含んでいません。この記事で計算したのは水道料金と下水道料金だけです。湯船をやめればお湯を沸かすガスも減りますが、給湯器の種類と設定温度で変わるため、ここでは扱っていません。

水道代がほとんど変わらない人もいますか?

います。東京23区の水道料金は1〜5㎥の従量料金が0円で、下水道も0〜8㎥が560円の定額です。もともとの使用量が少ない人が湯船をやめると、削られるぶんがこの区間に入り、金額としてはほとんど動きません。

編集部の見解

湯船をやめるかどうかは、他人の節約額ではなく自分の検針票の使用量を見てから決める。月10㎥前後なら、水道料金を理由にやめる意味はほとんどない。

上の2ケースが示すとおり、同じ量を減らしても下がる金額は大きく変わります。しかも下の段は従量料金がかからないので、使用量の少ない人が湯船をやめても、料金表の上ではほとんど動きません。「もったいない」と感じるかどうかは自由ですが、金額の話にするなら、自分がどの段にいるかを先に見ることになります。

この見解が当てはまらない人:23区以外にお住まいの方には当てはまりません。段の刻みも単価も自治体ごとに違います。ガス代を主に気にしている人も別で、この計算には入れていません。

根拠:東京都水道局「水道料金・下水道料金の計算方法(23区)」の一般用13ミリの料金表と、同局「水の上手な使い方」の残り湯・シャワーの水量(いずれも2026-08-19閲覧)。2ケースの金額は、その料金表に沿って編集部が積み上げた税抜の計算です。編集部は自宅の検針票を公開しておらず、ガス代も計算していないため、光熱費全体の増減については立場を取りません。

この記事のまとめ

  • 東京23区の水道料金は逓増制。6〜10㎥は22円、11〜20㎥は128円で5.8倍の段差
  • 同じ5㎥を減らしても、月10㎥の人は約330円、月20㎥の人は約1,190円(税抜)
  • 残り湯は約180リットル、シャワーは1分約12リットル
  • シャワー15分で湯船と水量が並ぶ(目安)
  • 計算に入れていないのはガス代と、23区以外の料金体系

出典・参考(すべて2026-08-19閲覧)

  1. 東京都水道局「水道料金・下水道料金の計算方法(23区)」 https://www.waterworks.metro.tokyo.lg.jp/tetsuduki/ryokin/keisan_23
  2. 東京都水道局「水の上手な使い方」 https://www.waterworks.metro.tokyo.lg.jp/kurashi/shiyou/jouzu

文・シュン

Webとデータの仕事をしているエンジニア。広告運用・GA4・AI活用が日常で、数字で意思決定する癖がある。生活用品も同じやり方で、公式情報と実売データを調べてから選ぶ。記事の作り方と確認していること