検証ノート
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検証 ・ ミニマリスト

ミニマリストに向いてる仕事は?辞めた理由を年齢別に見た

人間関係の少ない仕事を選ぶ、という話をよく見ます。雇用動向調査で前職を辞めた理由を見ると、職場の人間関係は男性9.0%・女性11.7%。男性は40〜44歳で16.0%と最大になっていました。

比較表で10件を横に並べた
調べ方を開示
ミニマリストに向いてる仕事は?辞めた理由を年齢別に見た

持ち物を減らすのが好きな人は、仕事も減らしたくなります。何を減らすかを決める前に、人が実際に何で辞めているのかを見ておきたくなりました。

結論

「人間関係が少ない仕事を選ぶ」という基準は、辞めた理由の実数では最多ではありません。職場の人間関係を理由に挙げたのは男性9.0%・女性11.7%。ただし男性は40〜44歳で16.0%まで上がり、20代前半の2倍以上になります。効いてくる時期が決まっている条件です。※厚生労働省「令和6年雇用動向調査結果の概況」表5の実数で確認

一人暮らしと働き方の話は、一人暮らしのリアル(全まとめ)にまとめています。

この記事の調べ方

確認した情報源
厚生労働省「令和6年雇用動向調査結果の概況」の表5「転職入職者が前職を辞めた理由別割合」。男女別と年齢階級別の数値、前年との差を読んだ
読み取った範囲
令和6年(2024年)1年間に転職した人の回答。自営業からの転職は含まない
確認日
2026-08-19(当日に概況PDFを取得して本文と照合)
していないこと
ミニマリストを名乗る人の職業を調べる統計は探したが見つからなかった。特定の職種をすすめてもいないし、求人の比較もしていない

辞めた理由を、割合の大きい順に置く

ノートパソコンだけを置いた作業机

厚生労働省は毎年、転職した人に前の職場を辞めた理由を聞いています。令和6年(2024年)の数値がこれです(出典:厚生労働省「令和6年雇用動向調査結果の概況」表5、2026-08-19閲覧)。

前職を辞めた理由男性女性
その他の個人的理由20.2%24.3%
定年・契約期間の満了14.1%10.7%
その他の理由(出向等を含む)13.5%7.8%
給料等収入が少なかった10.1%8.3%
職場の人間関係が好ましくなかった9.0%11.7%
労働時間、休日等の労働条件が悪かった8.6%12.8%
会社の将来が不安だった7.4%5.1%
会社都合5.2%5.3%
仕事の内容に興味を持てなかった4.4%3.6%
能力・個性・資格を生かせなかった3.8%3.7%

読むときに気をつけるところが2つあります。「その他の個人的理由」が最も大きいけれど、中身が分かりません。それと「定年・契約期間の満了」は本人が選んだ理由とは限りません。この2つを外して読むと、男性の最多は給料、女性の最多は労働時間や休日になります。

ここだけ

人間関係は上位に入るが1位ではない。仕事選びの軸を1つに絞るなら、まず金額と時間が来る。

人間関係は、40代で最大になる

同じ表には年齢階級別の内訳が載っています。「職場の人間関係が好ましくなかった」だけを抜き出すと、形がはっきり出ました。

年齢階級男性女性
19歳以下9.1%34.0%
20〜24歳7.6%9.8%
25〜29歳11.5%14.0%
30〜34歳9.6%11.8%
35〜39歳8.7%12.7%
40〜44歳16.0%8.4%
45〜49歳10.0%10.0%
50〜54歳8.7%10.5%
55〜59歳5.9%13.0%
60〜64歳5.9%9.5%

男性は40〜44歳の16.0%が最大で、20〜24歳の7.6%の2倍以上です。女性は19歳以下の34.0%が突出していて、そのあと25〜29歳の14.0%、55〜59歳の13.0%と山が分かれます。

「若いうちは人間関係で悩む」という説明とは、形が違います。男性のほうは、むしろ中堅の年代で跳ねています。仕事選びの基準として人間関係を置くなら、その条件が効いてくるのはずっと先かもしれない、という読み方になります。

「やりがい」は、辞める理由の下のほうにある

持ち物を減らした机の上

もうひとつ、意外だったところです。「仕事の内容に興味を持てなかった」は男性4.4%・女性3.6%、「能力・個性・資格を生かせなかった」は男性3.8%・女性3.7%。いずれも下位でした。

仕事選びの話は、やりがいや適性から始まることが多いはずです。ところが辞めるときの理由としては、給料・労働時間・人間関係のほうが数倍の重みで並びます。選ぶときに見ている軸と、辞めるときに効く軸は、揃っていないということになります。

減らす発想を、仕事の条件に置き換える

持ち物を減らす人が仕事に持ち込みやすいのは「条件を絞る」やり方です。上の数字を条件に置き換えると、こうなります。

絞る条件辞めた理由での重み入社前に確かめられるか
給料の額男10.1%・女8.3%確かめられる(求人票に出る)
労働時間・休日男8.6%・女12.8%確かめられる(求人票に出る)
人間関係男9.0%・女11.7%確かめにくい
仕事の内容男4.4%・女3.6%ある程度確かめられる

重みが同じくらいなら、入る前に確かめられる条件から絞るほうが、決め方としては軽くなります。人間関係は重みこそ大きいものの、入社前に読み取るのが難しい条件です。ここを主軸にすると、確かめられないものを基準に選ぶことになります。

絞れる条件そのものを増やしたいなら、講座の側から手を打つ道もあります。Udemy・Coursera・Schooを料金・コース数・修了証で並べた結論はオンライン学習プラットフォーム3社の比較にまとめました。

最後に、この記事で言えないことも書いておきます。雇用動向調査は持ち物の量も暮らし方も尋ねていないので、ミニマリストを名乗る人だけを取り出した数字はありません。扱えるのは転職者全体の傾向までです。働き方と暮らしの折り合いはミニマリストは家計簿をつけない?のほうで、支出の側から整理しています。

絞った条件を単発の仕事で先に試すなら、スキマバイトは即払いの範囲で選ぶにアプリの選び分けを書きました。分かれ目は即払いがあるかどうかではなく、それがどの求人まで届くかです。

よくある質問

仕事を辞める理由でいちばん多いのは何ですか?

厚生労働省の令和6年雇用動向調査では、男性は「その他の個人的理由」20.2%と「その他の理由(出向等を含む)」13.5%を除くと「定年・契約期間の満了」14.1%が最も多く、次いで「給料等収入が少なかった」10.1%でした。女性は「その他の個人的理由」24.3%を除くと「労働時間、休日等の労働条件が悪かった」12.8%が最多で、次が「職場の人間関係が好ましくなかった」11.7%です。

人間関係を理由に辞める人はどのくらいいますか?

令和6年に転職した人のうち「職場の人間関係が好ましくなかった」を挙げたのは、男性9.0%・女性11.7%でした。前年の令和5年は男性9.1%・女性13.0%だったので、女性は1.3ポイント下がっています。

人間関係が理由になりやすい年齢はありますか?

男性は40〜44歳が16.0%で最も高く、20〜24歳の7.6%の2倍以上でした。女性は19歳以下が34.0%と突出しており、次いで25〜29歳の14.0%、55〜59歳の13.0%です。若い時期だけの問題ではありません。

仕事の内容が合わないことは辞める理由になりますか?

割合としては下位です。「仕事の内容に興味を持てなかった」を挙げたのは男性4.4%・女性3.6%、「能力・個性・資格を生かせなかった」は男性3.8%・女性3.7%でした。やりがいの話は仕事選びでよく語られますが、辞める理由としてはこの位置にあります。

この調査でミニマリストのことは分かりますか?

分かりません。雇用動向調査は持ち物の量や暮らし方を尋ねていないので、ミニマリストを名乗る人だけを取り出した数字はありません。この記事で扱えるのは転職者全体の傾向までです。

編集部の見解

仕事を絞るなら、入る前に確かめられる条件から絞る。人間関係を主軸に置くのは、重みのわりに読み取れない条件を基準にすることになる。

上の表のとおり、給料と労働時間・休日は求人票の段階で数字が出ます。人間関係の重みはそれと同じくらいですが、入社前に確かめる手立てがほとんどありません。しかも男性は中堅の年代で跳ね上がるので、いま感じていないからといって将来も効かないとは限らない条件です。減らす発想を持ち込むなら、確かめられるものから順に絞るほうが、判断の材料が残ります。

この見解が当てはまらない人:すでに人間関係で体調に影響が出ている人には当てはまりません。その場合は条件の優先順位の話ではなく、離れることが先です。自営業やフリーランスの方も別で、この調査は自営業からの転職を含んでいません。

根拠:厚生労働省「令和6年雇用動向調査結果の概況」表5(2026-08-19閲覧)の男女別・年齢階級別の割合と、前年との差。ミニマリストを名乗る人に限った統計は見つけられなかったため、その層に向く職種については立場を取りません。

この記事のまとめ

  • 「職場の人間関係が好ましくなかった」は男性9.0%・女性11.7%。上位だが最多ではない
  • 男性は40〜44歳の16.0%が最大で、20〜24歳の7.6%の2倍以上
  • 女性は19歳以下の34.0%が突出し、25〜29歳と55〜59歳にも山がある
  • 「仕事の内容に興味を持てなかった」は男性4.4%・女性3.6%で下位
  • 絞るなら求人票で確かめられる条件(給料・労働時間)から

出典・参考(2026-08-19閲覧)

  1. 厚生労働省「令和6年雇用動向調査結果の概況」表5 転職入職者が前職を辞めた理由別割合 https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/koyou/doukou/25-2/dl/gaikyou.pdf
  2. 厚生労働省「雇用動向調査」 https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/9-23-1.html

文・シュン

Webとデータの仕事をしているエンジニア。広告運用・GA4・AI活用が日常で、数字で意思決定する癖がある。生活用品も同じやり方で、公式情報と実売データを調べてから選ぶ。記事の作り方と確認していること