電力会社6社徹底比較2026|一人暮らしの電気代を最安にする選び方
電気代の請求書を見て、ため息が出る月がある。賃貸の30A契約で月120kWhしか使っていないのに、5,000円近く引き落とされる。新電力に乗り換えたいけれど、「基本料金0円」「市場連動」「2
電気代の請求書を見て、ため息が出る月がある。賃貸の30A契約で月120kWhしか使っていないのに、5,000円近く引き落とされる。新電力に乗り換えたいけれど、「基本料金0円」「市場連動」「2年縛り」と言葉が並んで、結局どれを選べばいいかわからない。
シュンは普段、広告運用とGA4のデータ分析で「数字で意思決定する」仕事をしている。電力会社選びも同じで、感覚ではなく単価・基本料金・解約金の3点を表に並べれば答えが見える。
この記事では、一人暮らしで候補に挙がりやすい6社(オクトパスエナジー/楽天でんき/Looopでんき/東京ガスの電気/ENEOSでんき/親指でんき)を、東京電力エリア30A・月120kWh想定で横並びにした。価格は2026年6月時点の公式記載・税込が中心、最終確認は各公式LPで。
結論:用途別の最適解
| こういう人 | 第1候補 | 理由 |
|---|---|---|
| 使用量が少ない一人暮らし(月100〜150kWh) | オクトパスエナジー(グリーンオクトパス) | 第1段階単価が新電力で最安帯、解約金0円 |
| 楽天経済圏を使い倒している | 楽天でんき | 楽天ポイント還元、SPU連動、基本料金0円 |
| 日中不在で夜間も使用量が少ない | オクトパスエナジー | 一律単価より3段階制の第1段階が有利 |
| 都市ガスを東京ガスで契約済み | 東京ガスの電気 | ガスとのセット割(電気側0.5%)、新規1ヶ月無料 |
| 安定供給・大手の安心感重視 | ENEOSでんき | 長期割引、Vポイント還元、ガソリン代割引 |
| 市場連動でゲーム的に節約したい | Looopでんき | JEPX連動・アプリで30分ごと単価確認 |
価格は2026年6月時点の公式記載・税込(最終確認は各公式LPで)


6社の横並び比較表
| 項目 | オクトパスエナジー | 楽天でんき | Looopでんき | 東京ガスの電気 | ENEOSでんき | 親指でんき |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 運営 | TGオクトパスエナジー(英国発・東京ガス系) | 楽天エナジー | Looop | 東京ガス | ENEOS Power | ユビニティー |
| 基本料金(30A) | 873円/月 | 0円 | 0円(沖縄除く) | 935.22円/月 | 935.25円/月 | 0円 |
| 従量単価(東京・第1段階) | 19.27円/kWh | 36.85円/kWh一律 | 市場連動+7円/kWh | 29.70円/kWh | 29.80円/kWh | 25.4〜31.5円/kWh |
| 解約金 | 0円 | 0円 | 0円 | 公式明示薄 | Vプランは0円、にねん割は1,100円 | 2年以内3,850円 |
| 主要スペック | 3段階従量・再エネ実質100% | 一律単価・ポイント還元 | 30分ごと市場連動 | 3段階従量・ガスセット割 | 3段階従量・長期割引 | エリア別一律単価 |
| 特徴 | プラン7種類・縛りなし | 楽天SPU・ガスセット | アプリで翌日単価予測 | 1ヶ月無料・大手安心 | Vポイント・ガソリン割 | ライフスタイル別プラン |
| 弱点 | 燃料費調整に上限なし | 低使用量で割高 | ピーク時単価高騰 | 単価高め | 2年縛り発生条件あり | 新規申込停止中 |
数値の最終確認は各社公式LPで。
6社の深掘り
オクトパスエナジー:再エネ100%・解約金0円の英国系
英国発の再生可能エネルギー特化型新電力。日本では東京ガスとの合弁「TGオクトパスエナジー」が運営している。
主力の「グリーンオクトパス」は東京電力エリア30Aで、料金は次のとおり。
- 基本料金 873円/月
- 第1段階(〜120kWh) 19.27円/kWh
- 第2段階(〜300kWh) 24.47円/kWh
- 第3段階 27.86円/kWh
一人暮らしで月120kWh使用の試算が約3,532円という公開データがある(HonNeレビュー参照)。第1段階単価は6社の中で最安帯。
プランは「グリーンオクトパス」「シンプルオクトパス(基本料金0円・12ヶ月限定)」「KKオクトパス」「オール電化」「EVオクトパス」など7種類前後。契約期間の縛りも解約金も0円で、Web申込で完結する。
弱点は3つ。
- 燃料費調整額に上限設定がない(市場高騰時に単価が上振れする)
- ポイント還元がない
- ガス・光のセット割がない
エネチェンジ口コミでは「マイページが見づらい」「紹介メールがしつこい」との指摘もある。
楽天でんき:基本料金0円+楽天ポイント還元の経済圏連動型
楽天エナジーが運営する基本料金0円のシンプル型。プランSは10〜60Aが対象、東京電力エリアの従量単価は36.85円/kWh一律(2026年2月25日改定)で段階制なし。
電気代200円につき楽天ポイント1pt(0.5%)、楽天ガスとセット契約すると100円につき1pt(1%)還元。楽天カード支払いで追加還元、SPU(スーパーポイントアッププログラム)対象。期間限定ポイントで電気代を支払うこともできる。
問題は単価。一人暮らしで月120kWh使用なら、東京電力の第1段階29.80円/kWhと比べて楽天の一律36.85円/kWhは約7円/kWh高い。
試算では年間14,615円割高になる例も出ている(HonNeレビュー)。基本料金0円のメリットを単価の高さが食い潰す構図で、使用量が多い世帯ほど不利。
支払いはクレジットカードのみ。「楽天経済圏を回している人の電気代をポイントに変える装置」と割り切るのが正しい。
Looopでんき:JEPX市場連動で時間帯を読むゲーム型
2025年4月改定後の主力は「スマートタイムONE」。沖縄電力エリア以外は基本料金0円、電気代は次の合計で決まる。
- 電源料金(JEPXスポット価格に連動・30分ごと変動)
- 国の制度対応費
- 全国均一サービス料金 7円/kWh
専用アプリで翌日の30分ごとの単価が予測表示され、安い時間帯に洗濯・炊飯を寄せる節約スタイルが前提。1日のうち最も使用量が多い1時間を自動で割引する「おまかせ割」、長期契約割引(年間100〜1,100円)も用意されている。解約金0円・縛りなし。
弱点は市場価格の変動リスク。夏冬・夕方〜夜のピーク時に単価が跳ね上がる口コミが多い。2025年4月の改定で容量拠出金相当の単価が新設され、一人暮らしの割安感は薄まった。
日中不在で夜帰宅型のライフスタイルだと、ちょうどピーク時間に集中して使う形になり恩恵を受けにくい。支払いはクレカのみ、紙の検針票なし。
東京ガスの電気:大手の安心感+ガスセット割
東京ガスが提供する電気サービス。基本プランは30Aで935.22円/月、40Aで1,246.96円/月(税込)。電力量料金は3段階で第1段階29.70円/kWh、第2段階35.69円/kWh、第3段階39.50円/kWh。
差別化は3点。
- 新規申込で電気代基本料金1ヶ月無料キャンペーン(引越し時の再契約も対象)
- 都市ガスとのセット割(電気側0.5%割引)
- パッチョポイント還元
アンケートでは契約者の約96%が満足と回答(セレクトラ調べ)。
ただし2025年3月の値上げ以降、東京電力エナジーパートナーとの差が縮小し、一人暮らしの試算では月40円差(年間486円)程度に留まる例もある。ガスセット割は電気側にしか効かないため、ガス代を下げる効果はない。
判断ポイントはシンプル。「すでに東京ガスで都市ガスを契約している人」が、月数百円の節約と一本化の手間削減を取りに行く選択肢。それ以外の人にとってはオクトパスの方が単価面で有利。
ENEOSでんき:長期契約割引とVポイントの安定型
ENEOS Powerが提供する東京エリア中心の電力サービス。東京Vプランの基本料金は30Aで935.25円/月、電力量料金は第1段階29.80円/kWh、第2段階34.85円/kWh、第3段階36.90円/kWh。
特徴は長期契約割引「にねんとくとく割」。2年契約で電力量単価0.2円/kWh引き、3年以上継続で0.3円/kWh引きになる。代わりに2年以内の中途解約で1,100円の解約金が発生する。Vプラン単体なら解約金は0円。
Vポイント(旧Tポイント)が貯まり、ENEOSカード併用でガソリン代も割引対象になる。「車を持っていてENEOSでよく給油する」人の総合経済圏戦略として機能する。
弱点は一人暮らし向けの割引設計が薄い点。第3段階単価は他社より低いが第1段階は高めで、使用量が少ない世帯ほど節約効果が出にくい設計になっている。
価格.comの該当ページが文字化け・404になっている時期があり、公式情報の閲覧性も改善の余地あり。
親指でんき:基本料金0円・ライフスタイル別プラン(ただし新規停止中)
ユビニティーが運営する個性派新電力。「いいねプラン」シリーズは基本料金0円(A・B)、ペット飼育者向け「わんにゃんプラン+」、夜型ユーザー向け「ゲームプラン」「夜更かしプラン」など他社にない切り口のプラン構成が特徴。
東京電力エリア(いいねプランB)の電力量単価は25.4〜31.5円/kWh、関西エリア(いいねプランA)で24.4〜26.4円/kWh。エリアごとに最適化された一律単価で、基本料金は0円。
ただし2026年6月時点で新規申込受付を停止中。現時点では「選べる選択肢」から外れる。
仮に受付再開しても、契約期間2年の自動更新で最初の2年以内に解約すると3,850円の解約事務手数料が発生する。他社(オクトパス・楽天・Looop)の解約金0円と比べて縛りが強い。過去に値上げ実績もあり、カスタマーサポートの質に関する不満口コミも目立つ。
用途別の判断フロー
A. 使用量が少ない一人暮らし(月100〜150kWh) → オクトパスエナジー(グリーンオクトパス)。第1段階19.27円/kWhが効く。解約金0円なので合わなければ即離脱できる。
B. 楽天経済圏で月の楽天利用が3万円超 → 楽天でんき。電気代は割高でもポイント還元とSPU連動で総合的に得になるケースがある。電気単体で見れば負け、ポイント込みで見ると五分以上。
C. 都市ガスを東京ガスで契約中 → 東京ガスの電気。新規1ヶ月無料+セット割0.5%。手続き一本化のメリット込みで考える。
D. 安定供給・大手の安心感を最優先 → ENEOSでんき(Vプラン)。にねん割は使わずVプラン単体契約なら解約金0円。Vポイントが貯まる。
E. アプリで時間帯ごとに節約する遊びができる → Looopでんき。日中在宅で安い時間帯に家事を寄せられる人向け。夜帰宅型の一人暮らしには向かない。
契約/購入の3つの注意
1. 「基本料金0円」だけで選ばない。楽天でんきと親指でんきは基本料金0円だが従量単価が一律で、使用量が少ないとかえって割高になる。月の使用量×単価で年間総額を試算してから判断する。
2. 解約金と契約期間の縛りを確認する。オクトパス・楽天・Looop・東京ガスは縛りなし。ENEOS(にねん割)は2年以内解約で1,100円、親指でんきは2年以内で3,850円。「合わなければ次に乗り換える」前提なら縛りなし社を選ぶ。
3. 市場連動型はリスク許容度で判断。LooopとオクトパスのシンプルプランはJEPX市場価格に連動する。安い時間帯に使えば安くなる代わりに、冬の寒波・夏の猛暑で単価が跳ね上がるリスクがある。固定型(東京ガス・ENEOS)と分けて考える。
よくある質問
一人暮らしで一番安いのはどこ?
月120kWh想定なら、第1段階単価が19.27円/kWhのオクトパスエナジー(グリーンオクトパス)が頭一つ抜けて安い。基本料金は873円かかるが、楽天でんき一律36.85円/kWhと比べて従量側で大きく差がつく。最終的には自分の月間使用量で各社シミュレーターを回して確認するのが確実。
賃貸でも電力会社は自由に変えられる?
変えられる。電気の小売自由化以降、賃貸でも入居者が自分名義で契約していれば自由に切り替えできる。スマートメーターへの交換は無料、工事も基本不要。オーナー一括契約の物件のみ例外。
解約金0円の会社で何度も乗り換えていい?
制度上は問題ない。オクトパス・楽天・Looop・東京ガスは契約期間の縛りも解約金もない。ただし切替手続きは申込から実際の切替まで1〜2ヶ月かかるため、頻繁な乗り換えは現実的でない。年1回見直す程度が現実解。
まとめ
- 一人暮らしの電気代は「基本料金」「従量単価」「解約金」の3点比較で決まる
- 月100〜150kWhの低使用量ならオクトパスエナジーの第1段階19.27円/kWhが最安帯
- 楽天でんきはポイント還元込みで判断する。電気単体では割高
- Looopは市場連動の遊びができる人向け。夜帰宅型の一人暮らしには向かない
- 東京ガスは「都市ガスを東京ガスで契約済み」の人専用
- ENEOSは安定供給とVポイント、にねん割を使わなければ縛りなし
- 親指でんきは2026年6月時点で新規申込停止中